遺言書

日本人の多くは 遺言書を残しません (2割くらいしか遺言していないと言われています)
「私は財産なんて無いから」「遺言書なんて縁起でもない!」「ウチは家族仲が良いから問題ない」
「ちゃんと生前贈与したから大丈夫」など理由はそれぞれあるでしょう 
しかし 中には「遺言書を書きたいけど 難しそう」「公正証書にするのはお金がかかりそう」などという理由で躊躇しておられる方もおられるでしょう

では 遺言書が必要になる方はどのような方でしょうか?
① ご結婚されていないおひとりさま
② お子さんのいらっしゃらないご夫婦
③ 財産の残し方に拘りがある方
④ 法定相続人に行方不明の方がいらっしゃる方 結婚と離婚を繰り返すなどしている方
⑤ 法定相続人に重度の障害や認知症を患った方がいらっしゃる方
これらの方は 少なからず老後のことを頼めるご家族が居られないとか 託する方が不明確などの事情がおありです


遺言書の意味は ご自身の死後に遺されたご自分の財産の行く先を指定するものです 
しかし 当たり前のことですが ご自身が死ぬまで財産を使って生活するのも事実です
人が亡くなる前 事故で一瞬にして亡くなることもありますが 大抵の場合は 時間の長短はあるにしろ寝たきりや入院などで ご自分で自分の生存に必要なお金をご自身で動かせなくなる時期があります その時期をどなたに託しますか? それを託す方に 財産をお渡しになる約束を遺言書でなさるのも終活の一つになるのではないでしょうか
では いつ遺言書を書くのが良いか? それは難しい問題です
ご自分の死期を予め知ることができない以上 「今が早すぎるかどうか」については 誰も何とも言えないのではないでしょうか? また あってはなりませんが 遺産を託す方の方が先に病気になったり 亡くなられたりすることも人生にはありえますから


私は個人的に 自筆遺言書を書いています そして 年に1回は封筒に入れた自筆遺言書を開封して内容を確認してから 書き改めてまた封印し直しています そうすることで 託す人に変化がないか 財産状況に変化は無かったかを自分で確認するようにしています 
そして 一番大事なのは 「自筆遺言書が在ること」を家族には伝えています
遺言書は相続手続きをする場合 手間を少しでも省くことに繋がりますので 必要な方はぜひとも残されることをお勧めします 日本の相続手続きは かなりの手間と時間を要するものですし 財産の多寡に関わらず手続は同じなのです